認知症の時のポイントはどのような点なのかについて紹介しています。少し目を離したすきに、認知症の家人の姿が見えなくなった怖い話ですが、ない話ではありません。認知症の主な症状に「見当識障害」という症状があります。見当識というのは現在の時間や場所といった基本的な現状把握のことです。
これができなくなることが認知症の症状の一つであり、徘徊家出の原因となります。認知症の家出人の怖いところは、現状把握能力が落ちているので事件事故に巻き込まれやすいという点です。このような家出人は効率的な探し方でなるべく早く発見する必要があります。探すべきは身近な場所、かつて住んでいた場所やよく利用する場所です。
認知症を発症している家出人は「家出しよう。」と決意するのではなく、発症前に馴染んでいた記憶を頼りに行動した結果として家出しているのです。ですから、以前の生活についてよく思い出してあげることが大切です。また、これは探し方というよりも予防策になりますが、家出や外出先ではぐれた場合に備えて、GPS機能の付いたグッズや自宅や連絡先を記載したカードなどを普段から身につけさせておくことは大変有効です。
まず警察に連絡する、ということは大事ですが、事件が起こった後でない限り、対応が遅い場合があります。少しでも早く認知症の家出人を見つけるには、思い出を共有している家族のみなさん自身の中にある重要なヒントに気づくことが大切です。